「黒田ふれあいまつり」ご来場ありがとうございました。
10月30日(日)、久しぶりに、朝から抜けるような青空。
“秋の黒田ににぎわいを”と、地域住民の交流を目的に始まったこのイベントも22回目。
ことしも多くの皆さんにお越しいただき、無事終了しました。
地元産の野菜を格安で販売する「新鮮やさい市」はやはり人気で、天候の影響で出品がやや少なかったせいもあって、午前中にほぼ完売となりました。
「ふれあい屋台」では、本格窯焼きピザ、かまど炊きごはんのおにぎり、お寿司やお弁当、たこ焼き、チジミ、焼き芋、ラーメンと盛りだくさんに出店が並びました。
「ジビエ」のコーナーでは、おなじみの猪なべ、猪の焼肉に加え、ことしは「鹿肉の赤ワイン煮込み」が新メニューで登場。
「おいしかった」「お肉がほくほくして柔らかかった」「レシピを教えてほしい」と好評。
ステージパフォーマンスでは、第二小学校黒田っ子のダンスが披露されました。
京北在住の歌三線奏者・にいじゅんさんの沖縄民謡のライブでは、沖縄県人会の応援もあり、最後は地元の人も踊りの輪に加わり、盛り上がりました。
ことしのイチオシは、「黒田・千年の森」の特設コーナー。
「全国育樹祭」の式典が京都で開催されたことしは、「森の京都」のターゲットイヤー。
「森の京都博」にちなんだ特設コーナーでは、豊かな黒田の森での人々の営みや林業の歴史のひとこまを紹介しました。
再現された「きんま(木馬)道」は、昔の山仕事の経験がある年配の人達の肝いりの作品。
現在のような林道がなかった時代、山から切り出された木材は「きんま(木馬)」と呼ぶ木製のそりに積まれ、山道に丸太を敷き並べた「きんま道」を人力で引き、川べりまで運び出されました。
経験者は「命がけの危険な仕事だった」「重いきんまと数十本もの“かすがい”や道具を担いで山を上がるのも辛い仕事だった」と往時の苦労を懐かしんでいました。
また、展示コーナーでは、昔の林業で使われた大きなのこぎりなど木こりの道具や黒田の森林に生育する樹木が展示され関心を引いていました。
ことしも京北地域内はもとより、京都市街地、大阪、滋賀からも多くの方にご来場いただきました。
ことしは、野菜を買って抽選を終えたあとも、ゆっくりと屋台やイベントを楽しんで、長時間滞在していただいた方が多かったのが特徴でした。
旧小学校の無料駐車場も、まつりの開始前から満杯状態になり、一時はグラウンドを開放してもまだ車が溢れるほどで、「ピーク時は100台を優に超えていた。これだけ多かったのは百年桜まつりも含めて初めてではないか」と駐車場スタッフの話。
前日のテントの設営など会場の準備から、当日の運営、そして撤収まで、実行委員会のメンバーも応援の家族も、誰の指示を仰ぐでもなく、それぞれの役割や持ち場をわきまえて一糸乱れぬチームワークでことを運んでいく。みんなで支え合う「黒田の強み」でしょうか。
普段は、みんな働きに出ていて、老人車を押したお年寄りの散歩姿が見られる程度の“寒村”。この日ばかりは活気にあふれていました。
まつりが終わった翌日、Y・Mさん(81歳・女性)は、「黒田にも、これだけ若い人(?)がいたんや、と思った」と、しみじみと感想を語っておられました。